製品をつくり、販売するために必要な情報は、これまで企業のさまざまな場所に分散してきました。材料情報、試験報告書、適合宣言、取扱説明書、修理情報、リサイクル情報――。EUが進めるDPP(Digital Product Passport/デジタル製品パスポート)は、こうした製品情報のあり方を大きく変える可能性があります。
2026年7月、欧州委員会はDPP Registryを稼働させました。制度は構想段階から、実際に企業が使うインフラの整備段階へ移りつつあります。
では、DPPとは何なのでしょうか。そして、日本の製造業にとって何が変わるのでしょうか。
WHAT IS DPP?
まず、DPPとは何か
「Digital Product Passport」という名前から、難しいITシステムを想像するかもしれません。
しかし、基本的な考え方はそれほど複雑ではありません。
人にパスポートがあるように、製品にも、その製品が何であるかを示すデジタル情報を持たせる仕組みです。
KEYWORD
DPP
Digital Product Passport / デジタル製品パスポート
例えば、ある製品について、
✓ どのような材料が使われているのか。
✓ どのような環境情報を持つのか。
✓ どのように修理できるのか。
✓ どのようにリサイクルできるのか。
✓ どのような適合情報があるのか。
こうした情報を、その製品とデジタル上で結び付けます。
ただし、DPPに何を入れるかはすべての製品で一律ではありません。製品群ごとのEU法令や今後制定される委任法令などによって具体的な要求が決まっていきます。
DPPの法的な大きな土台となっているのが、2024年に成立したESPR(Ecodesign for Sustainable Products Regulation/持続可能な製品のためのエコデザイン規則)です。
KEYWORD
ESPR
Ecodesign for Sustainable Products Regulation
持続可能な製品のためのエコデザイン規則
ESPRでは、DPPが必要とされる製品について、DPPがなければ市場投入または使用開始できない仕組みを規定しています。一方で、具体的なデータ項目、データキャリア、製品単位・バッチ単位・モデル単位のどこまで管理するのかなどは、対象製品ごとに定められます。
IMPORTANT
「2027年からEUへ輸出するすべての製品にDPPが必要になる」という理解は正しくありません。
対象製品と要求事項は、製品群ごとの法令整備に応じて段階的に具体化されます。
WHY DPP?
なぜEUは「製品のパスポート」をつくるのか
DPPを理解するには、QRコードやデータベースから考えない方が分かりやすいでしょう。
背景にあるのは、EUが進めている循環経済(Circular Economy)です。
循環経済とは、製品を「つくる、使う、捨てる」という一方向の流れではなく、長く使用し、修理し、再使用し、材料を回収し、再び資源として利用していこうという考え方です。
ところが、これを実現しようとすると大きな問題があります。
製品について必要な情報が分からない。
修理業者が製品を修理しようとしても、必要な情報がない。
リサイクル業者が材料を回収しようとしても、何が使われているのか分からない。
消費者が製品を比較しようとしても、環境性能や耐久性について比較できる情報が限られている。
規制当局が確認しようとしても、必要な情報が企業やサプライチェーンのさまざまな場所に存在する。
そこで、製品と情報をデジタルで結び付けようというのがDPPの基本的な考え方です。
ESPRでは、消費者だけでなく、メーカー、輸入者、販売者、修理業者、再生事業者、リサイクル事業者、市場監視当局、税関などが、それぞれに設定されたアクセス権に応じてDPP情報へアクセスする仕組みを想定しています。
つまりDPPは、単なる「消費者向けの商品情報ページ」ではありません。製品のライフサイクルを通じて、必要な情報を必要な主体へつなぐ情報基盤として設計されています。
FROM CONCEPT TO IMPLEMENTATION
2026年7月、DPPは「構想」から「実装」へ
DPPが今、産業ニュースとして重要なのには理由があります。
2026年7月20日、欧州委員会はDPP Registry(DPPレジストリ)を稼働させました。
レジストリとは、簡単に言えばDPPをEU側で登録・管理するための基盤です。
ただし、ここで一つ重要な点があります。
EUがすべての製品情報を一つの巨大データベースに集めるわけではありません。
DPPの詳細な製品情報は分散型で管理され、企業自身またはDPPサービスプロバイダーが保管します。一方、EUのDPP Registryには、製品を識別する固有識別子、登録情報、高レベルのメタデータなどが保存されます。
いわば、Registryは「製品情報そのものを全部入れる倉庫」ではなく、製品とDPPを結び付ける索引に近い役割を持ちます。
2026年7月にはDPPを支える技術標準の整備も進み、欧州委員会によれば、固有識別子、相互運用性、データキャリア、API、データ交換プロトコル、データ保存などに関する標準のうち6つが既に公開されています。DPPは「いつか始まる構想」から、企業が実際に準備を始める段階へ移ってきたと言えます。
FIRST IMPLEMENTATION
最初に大きく動くのは「バッテリー」
DPPを理解するうえで、具体例として分かりやすいのがバッテリーです。
EUではESPRとは別に、2023年に新しいバッテリー規則(Regulation (EU) 2023/1542)が成立しています。この規則では、一定のバッテリーについて、2027年2月18日から電子的な「Battery Passport(バッテリーパスポート)」を持たせることが規定されています。
対象となるのは、容量2kWhを超える産業用バッテリー、電気自動車(EV)用バッテリー、LMT用バッテリーです。
KEYWORD
LMT
Light Means of Transport / 軽量移動手段
電動自転車や電動スクーターなどに使われるバッテリーを想定した区分です。
バッテリーパスポートには、単なる製品名や型番だけではなく、製造者や製造場所に関する情報、バッテリーの組成、カーボンフットプリント、再生原材料の含有率、性能や耐久性など、規則で定められた情報が含まれます。
すべての情報が誰にでも公開されるわけではありません。一般に公開される情報、正当な利害関係を持つ者がアクセスできる情報、規制当局などがアクセスする情報など、情報の性質に応じたアクセス管理が想定されています。
そして、バッテリーにはQRコードが付され、そこからパスポート情報へアクセスできる仕組みになります。
ここで重要なのは、QRコードそのものではありません。その先にある情報が、製品と正しく結び付き、必要な期間にわたって利用でき、要求された情報として信頼できることです。
WHAT REALLY CHANGES?
DPPで本当に変わるのは「QRコード」ではない
DPPの説明では、製品に付けられたQRコードをスマートフォンで読み取るイメージがよく使われます。
そのため、DPPを「製品情報をQRコードで表示する制度」と理解すると、本質を見誤る可能性があります。
QRコードなどのデータキャリアは、情報への入口にすぎません。
企業にとって難しいのは、その入口の先にある情報をどのように準備し、管理し、更新し、必要に応じて証明できる状態にするかです。
PRODUCT DATA FLOW
この流れを見ると、DPPが単独で存在する制度ではないことが分かります。
DPPに表示する情報の多くは、企業がこれまで品質保証、環境、研究開発、調達、製造、法規対応などの業務で扱ってきた情報とつながっています。
違うのは、それらの情報が部門内の資料として存在するだけではなく、製品にひも付いたデータとして、より継続的に管理される方向へ進むことです。
DATA RELIABILITY
「情報を持っている」から「情報を説明できる」へ
ここから、DPPはTICの領域と深く関係してきます。
TICとは、Testing(試験・分析)、Inspection(検査)、Certification(認証)を中心とする産業領域です。
KEYWORD
TIC
Testing (試験・分析) ・ Inspection (検査) ・ Certification (認証)
DPPが普及すると、企業に求められるのは単にデータを入力することではありません。
例えば、ある材料について特定の成分情報をDPPで扱うとします。
そのとき企業側では、
✓ その情報は誰から取得したものか。
✓ どの製品・材料・ロットに対応しているのか。
✓ いつ取得した情報なのか。
✓ 試験結果に基づくのか、サプライヤー情報に基づくのか。
✓ 使用した試験方法は何か。
✓ 情報が変更された場合、どのように更新するのか。
✓ その情報の根拠を後から確認できるのか。
といった管理が重要になります。
DPPそのものが、すべてのデータに第三者試験や第三者認証を義務付ける制度だという意味ではありません。しかし、製品情報がサプライチェーンを越えて利用されるほど、「その数字はどこから来たのか」「何を根拠としているのか」という情報の信頼性は、企業実務上より重要になっていくと考えられます。
COA AND SDS
COAやSDSがあれば十分なのか
製造業では、すでにサプライヤーから多くの情報を受け取っています。
代表的なものがCOAやSDSです。
KEYWORD
COA
Certificate of Analysis / 分析証明書
原材料や製品の試験結果、規格値などを示すために使われる文書です。
KEYWORD
SDS
Safety Data Sheet / 安全データシート
化学品の危険有害性、取扱方法、安全対策などを伝達するための文書です。
COAもSDSも重要な情報源です。しかし、それぞれ目的が異なり、そこに記載された情報だけでDPPに必要となる情報をすべて満たせるとは限りません。
例えばSDSは、そもそも製品の全成分を詳細に開示することを目的とした文書ではありません。
COAについても、何を測定しているのか、どの頻度で測定しているのか、どのロットを対象としているのかは、企業や製品によって異なります。
つまり、DPPへの対応を考える際に必要なのは、
「書類があるか」ではなく、
「必要な情報を、適切な根拠とともに管理できているか」
という視点です。
ORGANIZATIONAL IMPACT
DPP対応は「環境部門だけの仕事」ではない
DPPを環境規制の一つとして捉えると、環境部門や法規部門だけで対応するものに見えるかもしれません。
しかし、実際に製品データを集めようとすると、企業内の複数部門にまたがります。
| 部門 | DPPと関係し得る情報 |
|---|---|
| 研究開発 | 材料、設計、性能、耐久性 |
| 調達 | サプライヤー、原材料・部品情報 |
| 品質保証・品質管理 | 試験結果、検査、ロット、変更管理 |
| 環境・法規 | 化学物質、環境性能、法令適合 |
| 製造 | 製造拠点、工程、製品・ロット情報 |
| IT・DX | データ連携、アクセス管理、システム |
| アフターサービス | 修理、保守、交換部品 |
問題は、それぞれの部門が情報を持っていても、データの形式や管理単位、更新頻度、責任部署が異なることです。
さらに、自社だけでは情報が完結しません。
原材料メーカー、部品メーカー、製造委託先、試験機関、物流、修理、リサイクルなど、サプライチェーンの各段階から情報を取得する必要が生じる可能性があります。
MANAGEMENT POINT
DPP対応は、規制対応であると同時に、企業内外に分散した「製品情報をどう管理するか」という経営・品質管理上の課題でもあります。
IMPACT ON JAPANESE COMPANIES
日本企業には何が起こるのか
DPPはEUの制度です。
そのため、「EUへ完成品を直接輸出していない企業には関係ない」と考えるかもしれません。
しかし、DPPに必要な製品情報を完成品メーカーだけで作ることは困難です。
製品を構成する材料や部品については、その上流にいる材料メーカー、部品メーカー、加工会社などが情報を持っています。
したがって、自社製品そのものがDPPの直接的な対象ではなくても、EU市場向け製品のサプライチェーンに入っていれば、顧客から情報提供を求められる可能性があります。
例えば、顧客から次のような確認を受ける可能性があります。
✓ 使用材料に関する情報
✓ 再生材の使用状況
✓ 化学物質に関する情報
✓ 製造拠点や供給元に関する情報
✓ 性能・耐久性に関するデータ
✓ 試験結果やその根拠資料
こうした構造は、日本企業にとってまったく新しいものではありません。
REACH規則でも、EU市場へ製品を供給する企業は、サプライチェーンを通じて化学物質情報を収集・伝達してきました。
DPPでも同様に、規制要求が最終製品メーカーだけで完結せず、上流の材料・部品メーカーへ情報要求として伝わっていく可能性を考えておく必要があります。
REGULATORY CONTEXT
REACH、PPWR、DPPは別々の話ではない
EUの規制を見ると、REACH、PPWR、ESPR、DPPなど、さまざまな制度名が次々に登場します。
個別の規制だけを追っていると、それぞれが別々の制度に見えます。
しかし、企業実務の側から見ると、共通する方向性があります。
REGULATORY SHIFT
化学物質の安全性や情報伝達をサプライチェーン全体で管理する
包装の設計、材料、リサイクル性、再生材利用などを製品政策として管理する
製品の環境性能や循環性に関する情報を、デジタルデータとして製品と結び付ける
もちろん、各制度にはそれぞれ異なる目的と法的要求があります。
しかし大きな流れとしては、企業が「製品をつくって市場へ出す」だけではなく、
その製品が何でできていて、
どのような性能を持ち、
どのように循環できるのかを、
情報として説明する責任が拡大している
と見ることができます。
DPPは、その情報を製品とデジタルで結び付ける仕組みとして位置付けられます。
RELATED INSIGHT
EU規制の流れをさらに理解する
化学物質規制が企業や市場をどのように変えてきたのかについては、 「REACH制定20年で考える、なぜ私たちはREACH規則を守るのか ― 規制が変えた市場と企業意識」 でも解説しています。
包装分野で進むEUの循環経済政策については、 「PPWRとは? EU包装・包装廃棄物規則の概要と日本企業への影響」 をあわせてご覧ください。
WHAT TIC MEANS
DPPでTICの役割はどう変わるのか
DPPが広がったからといって、すべての製品情報を第三者が確認するようになるわけではありません。
情報によって適切な根拠は異なります。
✓ サプライヤーの宣言で管理できる情報
✓ 設計・製造記録によって確認する情報
✓ トレーサビリティによって管理する情報
✓ 試験・分析による確認が適切な情報
✓ 第三者による検証が求められる情報
つまり重要なのは、「すべてを試験する」ことではありません。
CORE QUESTION
どの情報を、どの根拠によって信頼できるものにするのか。
この判断が重要になります。
その中で、試験・分析が必要なのであれば、何を測るのか。どの試験方法を使うのか。どのサンプルを測るのか。どの頻度で確認するのか。どの試験機関を利用するのか。
さらに、測定結果をどの製品、モデル、ロットに適用できるのかという判断も必要になります。
DPPが製品情報を「見える化」するほど、その裏側では、情報の信頼性をどう設計するかというTIC的な役割が重要になる可能性があります。
TICNOLOGY JAPAN VIEW
DPPの本当のインパクトは「QRコード」ではなく、情報の信頼性にある
DPPについて調べると、QRコード、クラウド、データベース、デジタルIDといった言葉が目立ちます。
もちろん技術基盤は重要です。
しかしTICnology Japanでは、製造業にとってより大きな変化は、「製品について何を知っているのか」だけでなく、「その情報がどのような根拠によって成立しているのか」が問われやすくなることだと考えます。
例えば、サプライヤーから材料情報を受け取ったとします。
その情報はどこまで信頼できるのか。
仕様変更があった場合、誰が更新するのか。
複数のサプライヤーから同じ部材を調達している場合、同じデータを使ってよいのか。
試験結果は、どこまでの製品やロットを代表できるのか。
設計変更、材料変更、製造拠点変更が起きた場合、どの情報を更新する必要があるのか。
これはDPPシステムだけを導入しても解決しません。
製品設計 + サプライヤー管理 + 品質保証 + 試験・分析 + 規制対応 + データ管理
をつなげる考え方が必要です。
DPPは、その接続を企業に改めて問いかける仕組みとも見ることができます。
試験を「実施する」ことだけでなく、どの情報を、どの方法で、どこまで確認するのかを設計すること。DPPの普及は、TICをこうした品質・規制データの設計へ広げる可能性があります。
WHAT TO DO NOW
日本企業は今、何を確認すべきか
現時点ですべての製品についてDPPシステムを急いで導入する必要はありません。
むしろ最初に確認したいのは、自社の製品と情報管理の現在地です。
✓ 自社製品が今後のDPP対象製品群に入る可能性はあるか。
✓ EU市場向け製品のサプライチェーンに入っているか。
✓ 顧客からどのような製品情報を求められているか。
✓ 必要な材料・部品情報をサプライヤーから取得できるか。
✓ 試験結果と対象製品・ロットの関係を追跡できるか。
✓ 製品情報が変更された場合、誰が更新するのか。
✓ 情報の根拠を後から説明できるか。
DPP対応をITシステム選定から始めると、必要なデータそのものが整理されていないことに後から気付く可能性があります。
まず、「何の情報を持っているのか」「誰が持っているのか」「その情報は何を根拠としているのか」を整理することが、実務上の出発点になると考えられます。
CONCLUSION
まとめ ― 製品を売ることと、製品を説明することが近づいていく
DPPは「製品にQRコードを付ける制度」と理解すると、本質を見失います。
その背景には、製品の材料、環境性能、修理、再利用、リサイクル、適合性などの情報を、製品のライフサイクルを通じて利用できるようにするというEUの考え方があります。
2026年7月20日にはDPP Registryが稼働し、2027年2月18日には一定のバッテリーでBattery Passportの義務が始まります。
企業にとって問われるのは、単にDPPシステムを導入できるかではありません。
自社は製品について何を知っているのか。
その情報はどこから来たのか。
誰がその情報を管理しているのか。
その情報を何によって信頼できるものとしているのか。
DPPが広がるほど、この問いは品質保証、研究開発、調達、環境、法規、ITといった部門を横断する経営課題になっていく可能性があります。
製品をつくる能力だけでなく、「その製品が何であるかを説明できる能力」。
DPPは、その能力を市場アクセスの一部へ変えていく仕組みなのかもしれません。
ADVISORY
製品情報を支える「根拠」をどう設計するか
DPPをはじめ、製品情報のデジタル化が進むほど重要になるのは、登録する情報そのものだけではなく、その情報を何によって裏付けるかです。
TICnology Japanでは、規制要求、サプライヤー情報、試験・分析、外部ラボ、品質管理などを横断し、企業に必要な評価・確認体制の整理を支援しています。
ABOUT THIS ARTICLE
本記事は、2026年8月19日時点で確認できるEU法令、欧州委員会の公表資料等をもとに、DPPの制度とTIC産業への影響をTICnology Japanが独自に整理・分析したものです。
DPPの対象製品、要求データ、適用時期等は製品別の委任法令や関連法令によって段階的に具体化されます。記事中の将来の市場・企業行動に関する記述にはTICnology Japanの分析・考察を含みます。本記事は、特定企業、投資、取引、製品またはサービスを推奨するものではありません。最新状況についてはEUおよび関係機関の公式情報をご確認ください。
SOURCES
主な参考資料
- European Parliament and Council, Regulation (EU) 2024/1781 — Ecodesign for Sustainable Products Regulation
- European Parliament and Council, Regulation (EU) 2023/1542 concerning batteries and waste batteries
- European Commission, Digital Product Passport
- European Commission, The Digital Product Passport Registry is now live
- European Commission, Ecodesign for Sustainable Products and Energy Labelling Working Plan 2025–2030
- European Commission, Digital Product Passport — Economic Operators
- European Commission, Harmonised Standards — Digital Product Passport
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